本格焼酎と泡盛で健康に!(1)


体内の血液のしくみ

血液には、血液を固まらせる「凝固因子」と固まった血液を溶かす「線溶因子」とがあり、双方がバランスを保ちながら働いています。
凝固因子は出血したとき、血液を固めて出血を止めます。
これが働きすぎると、血栓という血の塊ができて、心臓や脳の血管をつまらせ、心筋こうそく・脳こうそくをひきおこします。
そうならないために線溶因子が働いて血栓を溶かすしくみになっています。
この相互作用が血液の正常な循環をサポートしています。
年をとると凝固因子と線溶因子のバランスがくずれ、線溶因子が弱くなります。
中高年に血栓性疾患が多いのはこのためです


焼酎と血栓溶解酵素の関係

焼酎の本場、宮崎医科大学の学生に、アルコール30から60ml相当の焼酎を飲ませ、血液から血栓溶解酵素(線溶因子)を分解して、その量と活性を測定しました。
長年の努力が実をむすび、焼酎を飲んだグループの酵素活性は、飲まないグループの2倍以上になることがわかりました。(表1)
焼酎を飲むと、その成分が血栓を溶かし、血管がつまるのを予防するわけです。
こうした作用は、各種の酒に存在します。しかも、焼酎がダントツです。
同じ焼酎の中でも、「いわゆる乙類焼酎(本格焼酎)は、特に効果が高かった。逆に、純エタノールに近い甲類焼酎では、活性が低い。」とのこと。
乙類焼酎には微量の不揮発成分が含まれています。
血栓溶解酵素の活性化は、その成分の仕業ではないか、と考えられます。

(表1)酒の種類と血栓溶解酵素の活性 

飲酒 人数 血栓溶解酵素活性
酒を飲まなかったグループ 113 478
焼酎(乙類)を飲んだグループ 62 1160
日本酒を飲んだグループ 37 855
ワインを飲んだグループ 37 801
ビールを飲んだグループ 41 712
ウィスキーを飲んだグループ 18 510

各グループの年齢は20〜48才、1人あたり純アルコールとして30〜60mlの酒量を10分間で飲み、1時間後に採決し測定

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